レンズの価格には大きな違いがあってどのレンズを選べば良いのか迷ってしまいます。

「高いレンズ」と「安いレンズ」は どこがどのように違うのでしょうか?

レンズの価格を決めるのは、レンズの性能です。

そして、レンズの性能を決めるのは、「素材」「表面処理」「設計」の3つです。

 

①素材について

 レンズを薄く軽くするためには、一般的に高価な素材を使えばより薄くより軽くできます。

 レンズ度数の強い方には、高価なレンズの方が薄く軽くできるメリットがあります。

 しかし、レンズ度数があまり強くない方にとっては、レンズの種類によって生じる「薄く軽くなるメリット」が「レンズの価格差」と見合わない場合もあります。

 当店ではお買上げ時に、レンズの種類によって出来上がりのレンズの厚みをお客様に見て頂いて「薄く軽くなるメリット」と「レンズの価格差」をジックリと比べて頂いて、お客様が納得できるレンズを選んで頂けるようにさせて頂いております。

 

②表面処理

 最近のレンズは、ほとんど反射防止の薄い膜が付いています。また、プラスチックレンズには。キズ防止の薄い膜も標準で付いています。この表面処理をしなければ価格は安くできますが、見え方や疲れにも影響がありますので、両方とも付けておかれる方が良いと思います。

また、日光に当たる場所で有効な「紫外線吸収剤」がほぼ標準装備されています。

 

③設計

 近視用や老眼用のレンズは、レンズをより薄くするために「非球面設計」のレンズが増えています。

従来の「球面設計」との価格差(約3千円)と効果(厚みの差)を比べてメリットをご納得していただければ、非球面設計のレンズの方が良いと思います。

 

 他方、遠近両用レンズ、特に境目のない遠近両用レンズは一枚のレンズの中に「遠くを見るための部分」と「近くを見るための部分」と「中間距離を見るための部分」があり一枚のレンズにたくさんの仕事をさせていますので、レンズの設計によって見え方が大きく変わります。境目のない遠近両用レンズは各レンズメーカーの開発競争が激しいですので、次々と新しい工夫を施した遠近両用レンズが発売されています。

 基本的には、高価な遠近両用レンズほど最新の技術が使われていますので性能は良いと言えます。しかし、実際に使われるお客様によっては、その遠近両用レンズの「高性能」に魅力をさほど感じない方もあられます。一般的には、遠近両用メガネを常時お掛けになり眼を良く使うお仕事や趣味をお持ちのお客様には、最新の技術を駆使した遠近両用レンズの方が良いと思います。

 最終的には、お客様ご自身の「メリット」と「価格差」を比べて納得がいく遠近両用レンズを選ばれる事をお勧めします。